多機能なメモ・タスク管理ツールとして人気の「Notion(ノーション)」。しかし、導入を検討する際に「Notion 危険性」「Notion 情報漏洩」といった検索ワードを目にして、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、Notion自体は非常に堅牢なセキュリティを備えたツールですが、ユーザーの設定ミスや運用ルール不足によって、情報漏洩の「危険性」が生じるケースがあります。
この記事でわかること
- Notionで起こりうる具体的な5つの危険性
- Notion公式が実施しているセキュリティ対策の実態
- Notion AIに機密情報を入力しても大丈夫か?
- 情報漏洩を防ぐための「安全設定」完全ガイド
- 【比較】GoogleドキュメントやEvernoteとの安全性評価
注意(必ず確認)
Notionは「Web公開機能」があるため、設定一つで社外から誰でも閲覧できる状態になり得ます。特に企業で利用する場合は、個人の判断で共有設定を変更しないよう、組織的な運用ルールが不可欠です。
引用:Notion セキュリティ(https://www.notion.so/ja-jp/help/security-and-privacy)
Notionに潜む具体的な5つの危険性
Notionが「危険」だと言われる背景には、主に以下の5つのリスクがあります。これらはツール自体の欠陥というよりも、「使い方のミス」に起因するものがほとんどです。
1. 「Web公開」による全世界への情報漏洩
Notionには、作成したページをWebサイトとして公開できる機能があります。この「Web公開」を誤ってオンにしてしまうと、検索エンジンにインデックスされ、機密情報がGoogle検索結果に載ってしまうリスクがあります。
2. 権限管理のミス(ゲスト招待の範囲)
特定のページを外部パートナーに共有する際、意図せず「上位階層(親ページ)」の権限まで与えてしまうミスが散見されます。これにより、見られてはいけない他のプロジェクト情報まで筒抜けになる危険性があります。
3. サードパーティ製ツールとの連携リスク
Notionは多くの外部アプリ(Slack, Google Drive, Zapierなど)と連携できます。しかし、信頼性の低い外部ツールにアクセス権限を許可すると、そこを経由してデータが抜き取られる二次被害のリスクが生じます。
4. 二段階認証(MFA)の未設定による乗っ取り
IDとパスワードだけの管理では、リスト型攻撃(他サービスから漏洩したパスワードでのログイン試行)に耐えられません。アカウントが乗っ取られれば、保存した全データが奪われます。
5. Notion AIによるデータ利用の懸念
「Notion AIに入力したデータがAIの学習に使われ、他社の回答に反映されてしまうのでは?」という不安です。これについては後述する「Notion AIの安全性」のセクションで詳しく解説します。
Notionのセキュリティ体制:公式の安全策を検証
Notionはエンタープライズ(企業利用)を強く意識しており、世界基準のセキュリティ認証を複数取得しています。ここでは、客観的な指標からその安全性を評価します。
引用:Notionセキュリティおよびプライバシー(https://www.notion.so/security)
| 認証・規格 | 内容と信頼性 |
|---|---|
| SOC2 Type2 | セキュリティ、可用性、機密保持などの厳格な基準を満たしている証明。 |
| ISO 27001 | 情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格。 |
| GDPR準拠 | 欧州の厳しい個人情報保護規則に対応。世界最高レベルのプライバシー保護。 |
| データの暗号化 | 保存中(AES-256)および転送中(TLS 1.2以上)のすべてのデータを暗号化。 |
専門家(筆者)の視点
実際に、私がこれまでに数十社のNotion導入支援を行ってきた経験上、Notion自体のシステムがハッキングされて情報が漏洩したケースは確認されていません。一方で、「共有URLをSlackの公開チャンネルに貼ってしまった」「退職者のアカウントを削除し忘れた」といった、人間系の運用ミスによるヒヤリハットは頻繁に発生しています。ツールを疑う前に、運用を疑うことが重要です。
【最新】Notion AIは安全?データ学習の仕組み
2023年以降、急速に普及した「Notion AI」。企業が最も懸念するのは「自社の社外秘データがAIの学習に使われるかどうか」です。
引用:Notion AIのセキュリティとプライバシー(https://www.notion.so/ja-jp/help/notion-ai-security-and-privacy)
Notion AIの事実(一次情報に基づく整理)
- 学習への利用:Notionは、ユーザーのデータをAIモデル(OpenAI等)のトレーニングに使用することはないと明言しています。
- データの隔離:AIに渡されるデータは暗号化され、処理が終わればすぐに削除される仕組みです。
- 他社への漏洩:あなたのプロンプト(指示)が他のユーザーの回答に現れることはありません。
ただし、利用規約は随時更新されるため、特に大規模な機密情報を扱う場合は、「ワークスペースの設定からAI機能をオフにする」という選択肢も検討すべきです。
Notionを安全に使うための設定チェックリスト(個人・企業共通)
Notionの危険性を最小限に抑え、安全に運用するための必須設定をまとめました。今すぐご自身のワークスペースを確認してください。
1. 「Web公開」設定の無効化(特に重要)
ページ右上の「共有」から「Webで公開」がオフになっているか確認してください。企業プランであれば、管理者設定から「Web公開機能自体を禁止」することが可能です。
2. 二段階認証(2FA)の強制有効化
設定 > マイアカウント から二段階認証を有効にしてください。これにより、パスワードが漏洩してもログインを防げます。
3. 権限は「最小」から始める
最初から「編集権限」や「フルアクセス権限」を与えるのではなく、まずは「閲覧のみ」や「コメントのみ」から付与し、必要に応じて昇格させるのが基本です。
4. 定期的なバックアップ(エクスポート)
クラウドツールである以上、システム障害のリスクはゼロではありません。万が一に備え、定期的に「ワークスペースのコンテンツをすべて書き出す」作業を行ってください。
| チェック項目 | 推奨設定 | 確認場所 |
|---|---|---|
| Web公開 | オフ | ページ右上「共有」 |
| 二段階認証 | オン | 設定 > マイアカウント |
| ゲスト招待権限 | 管理者のみ | 設定 > メンバー |
| 外部ツール連携 | 承認済みのみ | 設定 > 連携 |
注意:パスワードの直接保存は避ける
Notionに銀行の暗証番号やSNSの生パスワードをテキストで直接保存するのは危険です。どうしても保存したい場合は、専用のパスワード管理ツール(1Passwordなど)を利用するか、Notion上の特定のページを「隠しページ」にして、さらにその情報を暗号化するなどの工夫が必要です。
SaaSツール間でのセキュリティ比較(Notion vs 他社)
Notionの安全性は他ツールと比較してどうなのでしょうか。主要ツールと比較してみました。
| ツール名 | 暗号化 | 権限設定の細かさ | Web公開リスク | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| Notion | ◯(標準的) | ◎(非常に細かい) | あり(注意が必要) | 情報集約・ナレッジ |
| Evernote | ◯ | △(Notionほどではない) | あり | 個人メモ |
| Google Docs | ◯ | ◎(馴染み深い) | あり | 文書作成 |
| Confluence | ◎ | ◎(企業向けに特化) | 低い | エンタープライズWiki |
Notionは自由度が高すぎるがゆえに、権限設定が複雑になりがちです。一方で、正しく設定できればGoogleドキュメントと同等以上の安全性を確保できます。
参考:Money Forward Biz「Notionのセキュリティ対策と危険性」(https://biz.moneyforward.com/work-efficiency/basic/17603/)
万が一、情報漏洩が発生した時の対応策
もし設定ミスで情報が外部に漏れてしまった場合、以下の手順で迅速に対応してください。
- 共有設定の即時遮断:「共有」メニューから「Web公開」をオフにし、すべてのゲスト権限を削除します。
- ページ履歴からの復元:悪意ある書き換えが行われた場合、Notionの「ページ履歴(更新履歴)」から過去のバージョンに戻します。
- トークンの再生成:外部ツールと連携していた場合、APIキーやトークンをリセットし、接続を一度切断します。
- ログの確認(エンタープライズ版のみ):誰がいつアクセスしたかの監査ログを確認し、被害範囲を特定します。
セキュリティ事故を防ぐ「社内ガイドライン」の例
- 「個人情報の入力は原則禁止。入力する場合は仮名化する」
- 「外部公開設定は管理者(情シス)の承認を必須とする」
- 「四半期に一度、不要なゲストユーザーを削除する」
こうしたルール一つで、リスクは劇的に下がります。
よくある質問(FAQ)
Q. Notionは無料プランだとセキュリティが弱いですか?
A. いいえ、暗号化や二段階認証などの基本機能は無料プランでも同等です。ただし、企業向けの「監査ログ」や「Web公開禁止の一括設定」などは、プラスプラン以上の有料版のみ提供されています。
Q. Notionのデータは日本に保存されていますか?
A. Notionの主要なデータセンターは米国(AWS)にあります。日本国内へのデータ保存を必須とする特定の業種(金融、官公庁など)の場合は、この点に留意が必要です。
Q. Notionでウイルス感染することはありますか?
A. Notion上で直接ウイルスが実行されることはありませんが、添付されたファイルにウイルスが含まれている可能性はあります。ダウンロードして開く際は、PC側のウイルス対策ソフトで検知するようにしてください。
まとめ:Notionは正しく設定すれば決して「危険」ではない
Notionの危険性について詳しく解説してきましたが、改めてポイントを整理します。
- Notion自体のセキュリティ体制(SOC2等)は世界トップレベルで安全
- 最大の危険性は「Web公開」や「権限付与」のヒューマンエラーにある
- Notion AIのデータは学習に使われない(公式明言)
- 安全に使うには「二段階認証」と「定期的な権限チェック」が不可欠
Notionは、その自由度の高さゆえに、ユーザー側にも一定のITリテラシーと管理責任が求められるツールです。「危ないから使わない」のではなく、「リスクを理解して正しく設定する」ことで、これほど強力な武器になるツールは他にありません。
次のアクション
- 今すぐ重要なページの「共有設定」を再確認する
- アカウントに「二段階認証」を設定する
- 社内で利用する場合は「Notion利用ガイドライン」を1枚でもいいので作成する


