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あの大ヒット漫画を実写化した映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』。
原作が完結し、アニメも大団円を迎えた今でも、ネット上では「実写版はひどい」「失敗作」という声をよく耳にしますよね。
私自身、大の進撃ファンです。公開当時の2015年、「絶対に自分の目で確かめる!」と息巻いて映画館へ足を運びました。
結果として、劇場を出たあとに友人と言葉を失ったのを今でも鮮明に覚えています。期待値が高すぎたゆえのショックもありましたが、同時に「ここは凄かったな」と妙に心に残るシーンがあったのも事実です。
では、一体何がそこまで「ひどい」と言われているのでしょうか?
感情的な酷評だけでなく、客観的なデータや原作との違いから、その理由を冷静に紐解いていきます。
「動画配信サービスで見ようか迷っているけど、時間を無駄にしたくない」
そんなあなたに向けて、本作の真実と「見るべきかどうかの判断基準」を徹底解説します。
この記事でわかること
- 実写版が「ひどい」と批判される具体的な理由
- 原作ファンが許せなかった改変ポイント
- 興行収入から見る「本当に失敗だったのか」の検証
- 実写版を楽しむための視聴判断基準
実写版『進撃の巨人』がひどいと言われる理由まとめ
結論から言います。
実写版『進撃の巨人』がひどいと言われる理由は、単に「CGが安っぽいから」といった1つの要因ではありません。複数の要素が絡み合い、公開当時の巨大な期待値とズレてしまったことが最大の原因です。
主な批判は原作改変・キャラ変更・脚本の違和感
批判の的になりやすい要素は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
- 原作の人気キャラクター(リヴァイなど)の不在
- 世界観の日本化や設定の大幅な改変
- 前篇・後篇に分けたことによる脚本の詰め込み感と説明不足
特に原作ファンからすれば、「自分たちが愛した進撃の巨人ではない」という拒否感が強く出てしまいました。
参考:映画.com – 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN レビュー傾向より
ただし興行的には一定のヒットだった
「酷評の嵐=誰も見ていない大コケ映画」と思われがちですが、実は違います。
公開初日から動員数は好調で、初週末の2日間で動員約46万人、興行収入は約6億円を記録。最終的な前篇の興行収入は32.5億円と、2015年の邦画のなかでも上位に入る立派な成績を残しています。
つまり、「興行的には一定の成功を収めたが、作品としての評価が真っ二つに割れた(あるいは低評価に偏った)」というのが正しい認識です。
参考:シネマトゥデイ – 興行成績ニュースより
実写版『進撃の巨人』の基本情報
ここで一度、作品の前提となる基本情報を整理しておきましょう。感情論を抜きにして、どういった規模の映画だったのかを確認します。
公開日・上映時間・PG12・制作陣
本作は、2015年に前後篇の2部作として公開されました。
- 前篇:『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』(2015年8月公開 / 98分)
- 後篇:『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド』(2015年9月公開 / 87分)
- 配給:東宝
- 年齢制限:PG12(前後篇とも)
注目すべきは「PG12」指定であること。
映倫の審査基準において「肉体損壊・流血描写があるため、12歳未満には保護者の助言・指導が必要」とされています。家族で気軽に見るには少しハードルが高い、大人向け・マニア向けの残酷描写が含まれている証拠です。
参考:映倫 審査作品リストより
前篇と後篇の興行収入
先ほど「興行的なヒット」とお伝えしましたが、前後篇の数字を比べると残酷な現実が見えてきます。
- 前篇の興行収入:32.5億円
- 後篇の興行収入:16.8億円
見事に後篇で数字が半減しています。もちろん2部作の後篇は前篇より数字が落ちやすい傾向にありますが、ここまで露骨に下がるのは珍しいケースです。
「前篇を見て絶望し、後篇を見るのをやめた層が多かった」と考察されてもおかしくないデータと言えるでしょう。
参考:日本映画製作者連盟 2015年データより引用
原作ファンが不満を持ちやすいポイント
実写版が炎上にも似た酷評を浴びた最大の理由。それはやはり「原作との乖離」です。
具体的に何がファンの逆鱗に触れたのでしょうか。
人気キャラ・設定の変更
進撃の巨人を語る上で絶対に外せないキャラクターといえば、人類最強の兵士・リヴァイですよね。
しかし、実写版にはリヴァイがいません。
代わりに登場するのが、長谷川博己さん演じるオリジナルキャラクター「シキシマ」です。彼がリヴァイの立ち位置(最強の男)を担うのですが、キザな言動や哲学的なセリフ回しが、多くのファンの間で「コレジャナイ感」を生み出しました。
また、主人公エレンの性格も、原作の「駆逐してやる!」という熱血漢から、どこか冷めた現代っ子のような青年に改変されています。
世界観の再構成
原作の舞台は中世ヨーロッパ風のファンタジー世界ですが、実写映画版は「日本(あるいはそれに酷似したアジア的空間)」に再構成されています。
長崎県の軍艦島(端島)などでロケが行われ、廃墟となった現代文明の残骸(不発弾やヘリコプターなど)が転がっている設定に変更されました。
この「別物感」が、原作の緻密な世界観を愛する読者にとって、受け入れがたいノイズとなってしまったのです。
映画単体で見ても評価が割れた理由
「じゃあ、原作を知らない人が1本の映画として見たら面白いのでは?」
実は、映画単体として見ても、いくつかの理由で評価が分かれています。
脚本・説明不足・後篇の詰め込み感
前篇・後篇合わせて約3時間という尺のなかに、長大な進撃の巨人のエッセンスを詰め込もうとした結果、どうしてもダイジェスト感が出てしまいました。
特に後篇は、世界の謎解きやオリジナル展開が一気に進むため、「状況が唐突すぎる」「キャラクターの感情の動きについていけない」という厳しい声がレビューサイトでも散見されます。
テンポが速いのは良い点ですが、感情移入する前に物語が突き進んでしまうのが難点でした。
グロ描写・PG12表現
巨人が人間を捕食するシーンの表現は、容赦がありません。特撮ならではの生々しさと流血描写は、PG12指定も納得のグロテスクさです。
これが「怖いもの見たさ」を満たす一方で、グロ耐性のない視聴者には純粋な苦痛を与えてしまいました。
プロモーション映像でも恐怖感を煽るような演出が多く、デートや軽い気持ちで観に行った層がトラウマを抱えて帰る事態も発生しました。
参考:クランクイン! PG12プロモ映像情報より
逆に評価された点・好きな人がいる理由
ここまで散々ひどい点ばかり挙げてきましたが、私はこの映画を完全に否定することはできません。なぜなら、確かな「光る部分」があるからです。
巨人描写・特撮・残酷描写
本作の監督・特撮監督陣が生み出した「巨人の不気味さ」は一見の価値があります。
CGだけでなく、特殊メイクを施した人間を合成する特撮手法が取られており、原作の「得体の知れない気味悪さ」が見事に実写化されています。
特に超大型巨人が壁から顔を出すシーンの絶望感や、名もなき巨人が人を喰う瞬間の生理的嫌悪感は、間違いなく一級品のパニック・ホラー映像です。
私が劇場で見たときも、巨人の襲撃シーンのあまりの恐ろしさに、館内が水を打ったように静まり返っていたのを覚えています。
別物として見れば楽しめるという意見
原作の枠組みを一度忘れて、「巨人に支配された和製終末パニック映画」として見れば、実はB級映画的なエンタメとして意外と楽しめるという声も少なくありません。
立体機動装置のアクションシーンの疾走感や、ハンジ役(石原さとみさん)の狂気じみた名演など、見どころはしっかりと用意されています。
見るべき人・見ない方がいい人
では、結局あなたは本作を見るべきなのでしょうか?
ここまでの情報を元に、視聴の判断基準をまとめました。
| タイプ | おすすめ度 | 理由・注意点 |
|---|---|---|
| 原作再現を重視する人 | 低い(不向き) | キャラや世界観の改変ストレスが強いため、おすすめしません。 |
| 特撮・パニック好き | 高い | 巨人のキモさや捕食シーンの絶望感は一見の価値あり。 |
| ネタとして楽しみたい人 | 中〜高 | 「なぜひどいのか」を自分の目で確かめる知的好奇心を満たせます。 |
実写版を確認したい人向け
「酷評されている理由がわかったうえで、やっぱり自分の目で特撮シーンや改変具合を確認してみたい!」という方は、ぜひ一度視聴してみてください。
ハードルを極限まで下げてから見ると、「意外とアクション凄いじゃん!」と楽しめるかもしれません。
原作・アニメ版を見直したい人向け
「やっぱりリヴァイ兵長が活躍する本当の『進撃の巨人』が見たい…」と感じた方は、実写版はスルーして、原作コミックスやアニメ版を一気見することをおすすめします。
完結まで計算し尽くされた圧倒的な伏線回収は、世界中で絶賛される本物のマスターピースです。
よくある質問
Q. 実写版にリヴァイは出てこないの?なぜ?
A. 出てきません。代わりに「シキシマ」という人類最強の男が登場します。名前が日本風に変更されている世界観の中で、リヴァイという名前の扱いが難しかった等の推測がありますが、公式から明確に「これが理由で出さなかった」と断定されているわけではありません。
Q. 子どもと一緒に見ても大丈夫?
A. PG12指定となっており、流血や人が食べられる強烈なシーンがあります。小さなお子様や、残酷な描写が苦手な方と視聴するのは避けたほうが無難です。
Q. 最近映画館でやってた進撃の映画はこれ?
A. いいえ、違います。近年公開された『劇場版「進撃の巨人」完結編 THE LAST ATTACK』などは、アニメ版の完結編を再構築したものです。2015年の実写映画とは全く別物ですのでご安心ください。
まとめ
実写版『進撃の巨人』は、原作への思い入れが強いほど拒否感が出やすい作品です。しかし、特撮映画としての魅力や、思い切った改変を楽しめる人にとっては、決して単なる「失敗作」ではありません。
世間の酷評に流されず、ぜひこの記事の判断基準を参考に、あなたなりの楽しみ方を見つけてみてくださいね!


